子育てが変わるおむつ替え

「『子育てが変わるおむつ替え』講座に参加して」

〈第1信〉

 週末、子供ができて初のお泊まりで、長野に出かけた。観光ではなく、抱っこ法で。長野はスノボをするためのところで、こんなシーズンオフで行くようなところではなかったのだが、長野の先生の会報を読んで、ファンになった嫁さんが、一度お会いしたいと言いだした。また、その方が企画する「子育てが変わるおむつ替え」というものが決定打となり、行くことにした。

 普通、単なる作業となりがちなおむつ替えだが、幸せを感じながら、めっちゃ楽しくできるのがそのすべて。たかが「おむつ替え」で他の子育てが変わるのだ。

 嫁さんいわく、「昨日までは朝から寝るまでずーっとイライラしまくり、1日の終わりには落ち込んでいたのに、今日は(帰宅した初日)2回しかイラッときていない!」と興奮ぎみに話した。また、「ほんまに、『子育てが変わるおむつ替え』や!」とも。

 このおむつ替え、単なるスキルではないのだが、いろんな場面で応用が効くようで、チャイルドシートを嫌がる場合や、歯みがきにも効果的だった。

 心が通う、通じ合うって、こんなに幸せを感じられるのかと驚いている。もちろん俺のイライラも減り、子供がさらにめちゃかわいく思えた。ほんまに驚いた。

 体験型の講習なので、文章にするのはなかなか難しい。興味がある人は、その講習会に参加してもらうしかない。無理に文章化しても、頭でわかるだけで、それもまた違う感じがする。

 長野まで片道4時間の大冒険は、今までの抱っこ法に勝るとも劣らない。


〈第2信〉

 長野のおむつ替えの講習は、目からウロコの発見と体験ばかりだった。

 そして4月末、天心というおとなの抱っこ法を受けて癒され、その次の日は、約一年ぶりに阿部先生(抱っこ法の創始者)にうちの子をみてもらえた。

 子供の簡単な体操を通したやりとりの中で、「おとな心を立てて、子供と接すること」や、「親が子供のボスになり、子は自分のボスになる」ということが、理解をこえた感覚としてわかった(できていると思ったことが、できていなかった!)。

 親父に殴られて育った俺は、しつけの厳しさにおいては自信があった。でもそうじゃなかった。力で押さえ込むのではなく、逆に子供をとめないではなく、ほんとに必要なのは、「その子の気持ちに共感しつつ、やっちゃいけないことをした時には譲らず、聞き分けを誘う」ということだった。今まで何回も学び、説明してきたことが、ようやく頭の中で輪っかになった。

 そしてその日以降、子供たちがかわった。それは、
①俺らに対する焼きもちの表現が増えた。つまり「ぼく(私)もかまって」と、甘えて訴えてくるようになった。
②顔をななめ下に向け、プイッと後ろを向く、というようなかわいいスネ方が多くなった。「スネたん?」と聞くと、「ん!」と答える。
③笑顔が多くなり、聞き分けが驚くほど良くなった。ダダこねもできる、お利口さんになった。
④甘え下手だった娘が、「ママー!ママー!」と言いながら泣けるようになった。

 そして、子供たちだけでなく、親の俺ら夫婦も、育児を楽しめるようにになり、自信をもって接せられるようになった。今まで自信を持って接してきたと思っていたがさにあらず。根本的に絆(きずな)ができたような気がする。それが一番大きい。

 愛される理由なんていらない。俺が俺である限り、どんなことがあっても、何が起ころうとも愛されることは当たり前なのだ、気づかされた。嫁さんもけっこうしっかりセッションしています。おかげさまで、夫婦で強くなりました。ありがとうございました。